「剪定と整枝」植物の気持ちに添った枝の切り方

「フローラルガーデンの庭仕事」H28年10月21日の内容です。次回は11月18日「景色をつくる植物達」一年草から樹木まで。
■ フローラルガーデンの庭仕事講座/毎月第3金曜日 10:00〜11:30
イギリスのガーデン本を読み解きながら庭目線の園芸基礎知識を学ぶ勉強会。
園芸と庭づくりの基礎を学ぶとともにフローラルガーデンの植物について説明します。
〈講師〉 ケイズガーデン 近藤かおり(フローラルガーデンよさみチーフガーデナー) 
〈定員〉70名 〈参加費〉 無料
*お申込みはフローラルガーデン事務局0566-29-4330またはinfo@garden-yosami.jpまで


梅園横のオリーブとアンソニーパーカーセージ

「剪定と整枝」植物の気持ちに添った枝の切り方

What are pruning and training ?
あなたがどうすれば良いかは植物が教えてくれます。時には切ることが必要になるまで待つことがより良い選択になることもあります。多くの植物は特定の位置や形に手を入れることでより繁栄させることができます。それは彼らの好きにさせた時より自然に見えるでしょう。
by Mitchell Beazley

1、剪定10の方法
①形を作る剪定(発達させるために行う、形を改良する早い段階の整枝)
多くの樹木やシュラブは手を入れない方が自然形に育ちます。苗木を植えて約2年間、成熟するまでは込み合っている枝やクロス枝を取り除く程度の剪定にしましょう。

②植物の形と習性を読む剪定(形や性質を作ったり保ったりする)
剪定は植物に特定の影響を与えます。例えば自由奔放なつる植物は厳しく剪定や誘引を行うと、成長から離れ、もつれ合うのを抑えられなくなるでしょう。偏った形を読み、力強く成長するシュートを出す剪定と弱い部分を復活させる剪定により、バランスをとることが大切です。

③大きさを抑える剪定(高さや広がりを制限する)
その場所に対して大きくなり過ぎている植物は毎年切り戻す必要があります。しかし、やり方によってはバランスが悪かったり、上部が重くなったり、花がつかないことになってしまうでしょう。活発な再生を生み出し、毎年花が咲くようにするために一番大切なことは、限られた空間に合った小型の品種を選ぶことです。もし、その場所に合わない大きくなり過ぎる品種を植えてしまったら、冬の間に移動するか撤去する方が毎年強く剪定し続けるよりストレスのない方法となります。

④必要のない枝を取り除く剪定(弱枝やクロス枝、こすれ合う過密な成長枝を取り去る)
弱い枝やクロス枝、こすれたり込み合ったりしている枝は必要のない枝です。そのままにしておくと風でこすれて傷ついたり、枯れ込んだりして、虫や病気を呼び込む原因につながるので出来るだけ取り除くようにしましょう。また、株の中心に向かって伸びている枝は風通しや日当りを悪くし植物を弱らせるので切り取るようにするべきです。

⑤4D枝を取り除く剪定(枯枝、病気の枝、死にかけている枝、傷んだ枝を取り去る)
 ・DEAD 枯枝
 ・DISEASED 病気の枝
 ・DYING 死にかけている枝
 ・DAMAGED 傷んでいる枝
これらの枝はすべて取り除き、健康な枝を出させる必要があります。枝は霜や強風でダメージを受けたり死にかけたりします。病気や寄生している虫は早期に見つける必要があります。庭をまわりながら、心配事が無いか常に気にすることで被害が広がるのを防ぐことが出来ます。

⑥花をつけさせる剪定(開花を改良)
多くの植物は剪定をすることで花付きが良くなります。剪定は花を成長させる方へエネルギーを向けることが出来るからです。ブッドレアは冬に地際20〜30cmまですべての枝を切り戻すことで若い枝が出やすくなり、花の時期が長くなります。ライラックやバラ、クレマチスは剪定をすることで目の高さで花を見ることができるように調整します。

⑦実をつけさせる剪定(実付きを改良)
フルーツの花付きを良くするためには剪定し花付きを改善させる必要があります。装飾用のフルーツは食用とは異なる剪定方法で剪定します。

⑧葉や枝の色を出すための剪定(葉や茎の成長と形、色を改良)
葉や枝の色の美しさために育てる植物は剪定をすることでさらに彩りよく育てることが出来ます。 強く剪定することで葉を茂らせたり、新芽の葉色や枝色を出したりして景色を作ります。キリやスモークツリー、エルダーは強く剪定することで葉が大きく育ちます。サンゴミズキやヤナギは毎年時際まで剪定することで美しい枝を楽しむことが出来ます。

⑨装飾的剪定(装飾的に形作るため)
刈り込むことで植物の形を美しく保ったり、芸術的なトピアリーを作ったり、剪定や整枝をすることで植物を装飾的に利用することが出来ます。

⑩その他の剪定(先祖返りした枝やふつうでない枝や根を取り去るため)
斑入りの葉を持つ植物に緑色の葉が現れた場合、取り除くことが大切です。また、ひこばえや地上に出ている根も整理する必要があります。

2、種類別剪定作業
剪定により新芽を出させることが大切です。放置していると花付きが悪くなったり形が乱れて景色を作れなくなったりするので、古枝になる前に剪定で刺激を与え、出来るだけ新しい枝が出るように手入れをしましょう。

多年草(宿根性)
【普段の手入れ】
・花殻つみ(花後、柄の部分まで)
・ピンチ(分枝で株にボリュームを出す)
・切り戻し(形を整える、新芽を揃える)
【冬支度】
緑葉を残し、地際まで切り戻す

多年草(落葉木質性)、落葉低木
【普段の手入れ】
・1年目/①④⑤の剪定
・2年目以降/上記のすべての剪定
・切り戻し(形を整える、新芽を揃える)
【冬支度】
・花殻つみ
・地際約20cmで強剪定(ブッドレア、アナベル等)

多年草(常緑木質性)、常緑低木
【普段の手入れ】
秋冬の剪定は特に必要ない。初夏の勢いがある時に形を整える
【冬支度】
秋冬の剪定は特に必要ない。初夏の勢いがある時に形を整える

〈参考文献〉
The Royal Horticultural Society PRUNING & TRAINING / Mitchell Beazley


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